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※高校数学Ⅱの「指数関数」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください.  が現在地です.
負の指数
同(2)
指数法則
同(2)
理科における有効数字の表し方
累乗根
同(2)
分数の指数
同(2)
ax+a−xの値
指数関数のグラフ
指数と大小比較
n乗比較
指数方程式
同(2)
指数不等式
指数が対数のもの

== 累乗根 ==
≪はじめに≫
簡単に言えば,累乗根は累乗の逆を表します.(累乗は2乗,3乗,4乗,…の総称です.累乗根は2乗根,3乗根,4乗根,…の総称です.)

32=9.9√ni=3 …(*)
53=125.3125√nnni=5
24=16.416√nni=2

.√niは2乗根と呼ばれます.
.3√niは3乗根と呼ばれます.

.n√niはn乗根と呼ばれます.


※中学校のときには,平方根はプラスとマイナスの2つあるということを強調するために,aの平方根は±.a√niaのルートは.a√niというように厳格に区別しましたが,高校では単に.n√niをn乗根というだけです.

とても珍しい
(*) 累乗根記号で「手のひら」の部分に数値が書かれていないものは,ルート(2乗根のうちの正の値)を表します.

.9√ni=.29√ni
 
 これは,中学校で習ったとき以来の約束事ですが,ここでは,.a√niのように省略されたら, .09√niでもなく .19√niでもなく .29√niを表すということが重要.

 すぐ後で述べるように,この数字は「分数の指数」に直したときに分母になります.


a>0であってnが正の偶数のとき,
xn=a →2つの実数xがこの方程式の解になります.
そのうちの正の実数は.na√niで表されます.
負の値の方は.na√niで表されます.
a>0であってnが正の奇数のとき,
xn=a →ただ1つの正の実数xがこの方程式の解になります.
この正の実数は.na√niで表されます.
a<0であってnが正の偶数のとき,
xn=−a →この方程式には実数解xはありません.
a<0であってnが正の奇数のとき,
xn=−a →ただ1つの負の実数xがこの方程式の解になります.
この負の実数は.n−a√nniで表されます.
a=0のときは,nが偶数であっても奇数であっても
xn=0x=0です.
.n0√ni=0(1つの値になります.)

以下においては,累乗根の根号内は正の数だけを考え,その正の累乗根だけを考えます.
したがって,nが偶数でも奇数でも各々のa, nに対して.na√niは,ただ1つの正の実数を表します.
(右図の青で示した○の部分)
次の図から分かるように,y=xnのグラフは,nが偶数の場合と奇数の場合で違う形になります.このため,y=xnの逆(a=xnとなるようなxの値を求める操作)は偶数の場合と奇数の場合で分けて考える必要があります.


≪n乗根の計算法則≫
n乗根の根号内がn以上のときは,累乗根の記号を簡単にすることができます.
.nan√nni=a
bが整数のn乗の形に書けないとき
.nanb√nnni=a .nb√ni
(解説)
累乗根の定義から
xn=ax=.na√ni
したがって
x=a (a>0)のとき
xn=anx=.nan√nni
.nan√nni=a


(1).38√ni=.32×2×2√nnnnnni=2
(2).12√nni=.2×2×3√nnnnnni=2.3√ni
(累乗根記号で「手のひら」(♪~これはこの教材の中だけの言い方.全国共通ではないので注意.)の数字が省略されているものは2乗根を表します)
(3).332√nni=.325√nni=.32322√nnnni=2.34√ni
(4).3125√nnni=.353√nni=5
(5).448√nni=.4243√nnni=2 .43√ni
(6).564√nni=.526√nni=2 .52√ni

学習意欲をそぐような気の利かない発言で申し訳ないことですが,累乗根の計算規則に深入りする必要はなく,以下の例題程度が分かればOKです.
というのは,学校で教えるときでも,卒業してからでも,累乗根に力を入れることはまれで,別の頁で述べるように,分数(有理数)の指数が使えたら累乗根は不要だからです.
≪累乗根の計算規則≫
a>0, b>0であってm, n, pは正の整数とする
(1).na√ni.nb√ni=.nab√nni …(1)
n乗根をまとめたり分けたりしてよい
(2)..na√ni.nb√ninnn=.n.abn√ni …(2)
n乗根をまとめたり分けたりしてよい
(3)( .na√ni)m=.nam√nni …(3)
n乗根と根号内のm乗はどちらを先に計算してもよい
(4).m.na√ni√nni=.mna√ni …(4)
n乗根のm乗根は1つのmn乗根で書ける
(5).npamp√nnni=.nam√nni …(5)
n乗根と根号内のm乗は「約分」と同様の扱いができる
(証明)
(1)←
x=.na√ni.nb√niとおく
このとき xn=(.na√ni.nb√ni)n=ab
累乗根の定義によりxn=ax=.na√ni
x=.nab√nni
したがって.na√ni.nb√ni=.nab√nni
同様にして(2)も示される.
(3)←
x=(.na√ni)mとおく
このとき xn=(.na√ni)mn=((.na√ni)n)m=am
累乗根の定義により xn=ax=.na√ni
x=.nam√nni
したがって ( .na√ni)m=.nam√nni

(1).32√ni.33√ni=.36√ni
(2)..32√ni.33√ninnn=.3.23n√ni
(3)( .35√ni)4=.354√nni
(4).4.35√ni√nni=.125√ni
(5).634√nni=.332√nni



(4)←
x=.m.na√ni√nniとおく
このとき xmn=(.m.na√ni√nni)mn=((.m.na√ni√nni)m)n
(.m.na√ni√nni)m=.na√niだから
xmn=(.na√ni)n=a
y=.mna√niとおく
このとき ymn=(.mna√ni)mn=a
したがって x=y (x, y>0)
.m.na√ni√nni=.mna√ni
(5)←
x=.npamp√nnniとおく
このとき xnp=(.npamp√nnni)np=amp
y=.nam√nniとおく
このとき ynp=(.nam√nni)np=((.nam√nni)n)p=(am)p=amp
したがって x=y (x, y>0)
.npamp√nnni=.nam√nni


問題次の累乗根を簡単にしなさい.
※半角(1バイト文字)数字で記入しなさい.
(1) .32333√nnni=
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(2) .25√nni=.√nni
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(3) .425×3√nnnni =.4√nni
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(4) .3250√nnni = .3√nni
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(5) .372√nni = .3√nni
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(6) .464√nni =.√nni
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