次の数字はある規則に従って並んでいます.空欄を埋めなさい.
(1)
2ずつ加えます.
(2)
3ずつ引きます.
(3)
3ずつ掛けます.
(4)
-3ずつ掛けます.
(5)
2乗を考えます.
(6)
かわるがわる登場します
nが奇数ならば (−1)n=−1 , nが偶数ならば (−1)n=1 になるので、この形の数列は an=− ( −1)nと書けます。
(7)
かわるがわる登場します.
(6)のヒントの応用として、この数列は an=4 + ( −1)nと書けます。(少し難しい!!)
(8)
差の規則を考えます.
数列の差は 2,3,4,5,…となっているので14に6を足して20が空欄に入ります。
(9)
後ろの項から前の項を引いた差を考えます.
14102035
36101521
3456
数列の1段階目の差は 3,6,10,15,…となっており、2段階目の差が3,4,5,6,…になります。
そこで、1段階目の差は3,6,10,15,21,28,…となり、空欄には35+21=56が入ります。(その次は56+28=84となってこの予想が正しいことが分かります)
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■[個別の頁からの質問に対する回答][規則を見つける問題について/16.12.4]
問9のヒントの、<2段目の差>とは?
2段目はどこにあるのですか?
=>[作者]:連絡ありがとう.分かりにくそうなので,1段目,2段目の数列も表示しました.
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※ 断り書き 兼 参考・・・「試験に出せない事情の説明」
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以上の問題は,数列に慣れるための導入として,素朴に受け止められること(=なるべく簡単な規則で答えること)を前提としています。数列が十分わかってきたときには,上の問題の解答には一意性がない(=それだけが唯一の解答とは言えない)ことはすぐに分かります。
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例1 第1項から第5項まで示されていて,以下・・・となっている場合,例えば(1)の問題でも
an=2n-1 したがって a4=7 だけでなく,an=2n-1+100(n-1)(n-2)(n-3)(n-4)(n-5)
のような多項式(整関数)を考えれば,第6項以降にとんでもない値をとることが分かります。
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例2 また,(1)のようにa1=1,,a2=3,a3=5,a5=9 だけが与えられた場合,次数の高いものまで含めると解答は幾らでも作ることができます。
an=A(n-2)(n-3)(n-4)(n-5)
+B(n-1)(n-3)(n-4)(n-5)
+C(n-1)(n-2)(n-4)(n-5)
+D(n-1)(n-2)(n-3)(n-5)
+E(n-1)(n-2)(n-3)(n-4) とすればn=1,2,3,4,5について0でない項は1項ずつとなるので
n=1のときa1=1とするにはA=1/24とすればよく,同様にB=-1/2,
C=5/4, E=9/24とすればよい。
その結果
an=1/24(n-2)(n-3)(n-4)(n-5)
-1/2(n-1)(n-3)(n-4)(n-5)
+5/4(n-1)(n-2)(n-4)(n-5)
+D(n-1)(n-2)(n-3)(n-5)
+9/24(n-1)(n-2)(n-3)(n-4) は,どんなDの値についてもa1=1,a2=3,a3=5,a5=9を満たします。
こうして,Dに適宜値を代入すれば,幾らでも解答を製造できます。
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このようにして,出題者と解答者の間に一定の了解(習ったところしか出さないなど)があればこのページのような問題は,出題できると考えられます(例えば学校の定期試験までの範囲)が,それ以上のシビアな場面(実力テストや入学試験など)ではこのページのような問題が出題できるとは考えられません。穴埋め問題では、解の一意性が重要だからです。
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しかし逆に,記述式問題で多様な解を答えさせれば受験生の創意工夫が見られるかもしれません。(数列の導入の場所に置いた意義が吹き飛んでしまって、ハイレベルな問題に変わってしまいますが・・・。)
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