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*** 科目 ***
数Ⅰ・Ａ数Ⅱ・Ｂ数Ⅲ高卒・大学初年度
*** 単元 ***
複素数平面二次曲線媒介変数表示と極座標
数列の極限関数導関数不定積分定積分
行列1次変換

※高校数学Ⅲの「微分・導関数」について，このサイトには次の教材があります．
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は，他の頁を見てください．　 が現在地です．
↓微分係数,連続,微分可能
↓積の微分
↓商,分数関数の微分
↓合成関数の微分
↓無理関数の微分
↓媒介変数表示のときの微分法
↓同(2)
↓陰関数の微分法
↓重要な極限値(1)_三角関数
↓三角関数の微分
↓三角関数の微分(2)
↓指数関数,対数関数の微分
↓対数微分法
↓微分（総合演習）
↓漸近線の方程式
↓同(2)
↓凹凸と変曲点
↓総合--増減.極値.凹凸.変曲点.漸近線(1)
↓分数関数の増減.極値.漸近線-現在地
グラフの概形と漸近線（一覧）

【問題1】
$y=\frac{1}{x^2+1}$

［記号] :増加で下に凸，:増加で上に凸
:減少で下に凸，:減少で上に凸

※一般に，分数関数で（分母の次数）＞（分子の次数）のときは，x→±∞のときy→0，すなわち左右ともx軸が漸近線になる．

$\frac{1}{\sqrt{3}}$ $-\frac{1}{\sqrt{3}}$ $\frac{3}{4}$

【問題2】
$y=\frac{x}{x^2+1}$

［記号] :増加で下に凸，:増加で上に凸
:減少で下に凸，:減少で上に凸

※一般に，分数関数で（分母の次数）＞（分子の次数）のときは，x→±∞のときy→0，すなわち左右ともx軸が漸近線になる．

$\sqrt{3}$ $-\sqrt{3}$

【問題3】
$y=\frac{x^2}{x^2+1}$

［記号] :増加で下に凸，:増加で上に凸
:減少で下に凸，:減少で上に凸

$\frac{1}{\sqrt{3}}$ $-\frac{1}{\sqrt{3}}$ $\frac{1}{4}$

変曲点を求めることにすると，第２次導関数が必要となり，計算が複雑すぎるので，以下の問題では，変曲点は求めなくてもよいことにする

【問題4】
$y=\frac{x-1}{x-2}$

$y=b+\frac{k}{x-a}$のグラフは，$y=\frac{k}{x}$のグラフをx軸方向にa，y軸方向にbだけ平行移動したもので，漸近線の方程式はx=a, y=bとなる．
※この形は超基本なので，微分するまでもなくグラフを描ける

【問題5】
$y=\frac{x-2}{(x-1)(x-3)}$

• 分母→0となるxの値が，y軸に平行（x軸に垂直）な漸近線を表す(---)
　　x=1, x=3
• x→±∞のときのyの極限値がx軸に平行な漸近線を表す(---)
　　y=0
• 分子=0となるxの値が，x軸との交点を表す
　　x=2

【問題6】
$y=\frac{x-1}{(x+1{)}^2(x-2)}$

• 分母→0となるxの値が，y軸に平行（x軸に垂直）な漸近線を表す(---)
　　x=−1, x=2
• x→±∞のときのyの極限値がx軸に平行な漸近線を表す(---)
　　y=0
• 分子=0となるxの値が，x軸との交点を表す
　　x=1

【問題7】
$y=\frac{x^2}{x-1}$

【問題8】
$y=\frac{x^3+2}{x}$

① ［y軸に平行な漸近線］
$\underset{x\to a+0}{lim}f(x)=\pm \mathrm{\infty }$または$\underset{x\to a-0}{lim}f(x)=\pm \mathrm{\infty }$のとき，x=aが漸近線
② ［x軸に平行な漸近線］
$\underset{x\to \mathrm{\infty }}{lim}f(x)=a$または$\underset{x\to -\mathrm{\infty }}{lim}f(x)=a$のとき，y=aが漸近線
③ ［斜め方向の漸近線y=mx+k］
この形の漸近線の方程式は，次の2段階で求めることができる（順序が重要）(注3)
1)　$\underset{x\to \mathrm{\infty }}{lim}\frac{f(x)}{x}=m$または$\underset{x\to -\mathrm{\infty }}{lim}\frac{f(x)}{x}=m$のとき，傾きをmとする．
2)　1)で求めたmの値を使って，$\underset{x\to \mathrm{\infty }}{lim}\{f(x)-mx\}=k$または$\underset{x\to -\mathrm{\infty }}{lim}\{f(x)-mx\}=k$のとき，y切片をkとする．
1)2)から，y=mx+kを漸近線とする

① ［y軸に平行な漸近線］
• 関数$y=\frac{x-2}{x-1}$のように，分母が0となるxの実数値1があれば，x=1が漸近線となる．（分子のx=2はx軸との交点を表し，漸近線とは関係ない）
• 関数$y=\frac{x-3}{(x-1{)}^2(x-2)}$のように，分母が0となるxの実数値が複数個1, 2とあれば，複数個のx=1, x=2が漸近線となる．
• 関数$y=\frac{x-2}{x^2+1}$のように，分母が0となるxの実数値がないとき，y軸に平行な漸近線はない
② ［x軸に平行な漸近線］
• 関数$y=\frac{x-2}{x^2-1}$のように，(分子の次数)<(分母の次数)のときは，$\underset{x\to \pm \mathrm{\infty }}{lim}y=0$となるから，y=0が漸近線となる
• 関数$y=\frac{3x^2-2}{2x^2-1}$ のように，(分子の次数)=(分母の次数)のときは，$\underset{x\to \pm \mathrm{\infty }}{lim}y=\frac{3}{2}$ となるから，最高次の係数の比$y=\frac{3}{2}$が漸近線となる
③ ［斜め方向の漸近線y=mx+k］
• $y=\frac{x^2+2x-2}{x-1}$ のように，(分子の次数)>(分母の次数)となっているときは，「割り算を行って，商と余りに分ける変形」=「数研の参考書で『分数式は富士の山』と呼ばれる変形方法」により
$(x^2+2x-2)÷(x-1)=x+3\cdot \cdot \cdot 1$
$x^2+2x-2=x+3+\frac{1}{x-1}$
$y=x+3+\frac{1}{x-1}$
と変形すると，$\underset{x\to \pm \mathrm{\infty }}{lim}\frac{1}{x-1}=0$ となるから，y=x+3が漸近線となる
• 【問題8】のように，商と余りに分けたときに，商が2次以上の多項式となる場合
$y=x^2+\frac{2}{x}$
$y=x^2$が漸近線になるが，「高校数学では，漸近線として直線までを扱う」ので，曲線となる漸近線は答えなくてもよい．

(注1)

→ 【問題4】のx=2では
$\underset{x\to 2+0}{lim}\frac{x-1}{x-2}=\mathrm{\infty }$
$\underset{x\to 2-0}{lim}\frac{x-1}{x-2}=-\mathrm{\infty }$
であって，x=2が漸近線になっている

→ 【問題6】のx=−1では
$\underset{x\to -1+0}{lim}\frac{x-1}{(x+1{)}^2(x-2)}=\mathrm{\infty }$
$\underset{x\to -1-0}{lim}\frac{x-1}{(x+1{)}^2(x-2)}=\mathrm{\infty }$
であって，x=−1が漸近線になっている

→ 右図は$y=e^{\frac{1}{x}}$のグラフで
$\underset{x\to 1+0}{lim}(e^{\frac{1}{x}})=\mathrm{\infty }$
$\underset{x\to 1-0}{lim}(e^{\frac{1}{x}})=0$
左右で異なる極限値になるが，右側極限だけを見て，漸近線はx=0とする．

→ 右図は$y=\log x$ のグラフで
$\underset{x\to +0}{lim}(\log x)=-\mathrm{\infty }$
x≦0のときは関数は定義されないが，右側極限だけを見て，漸近線はx=0とする．

(注2)

$x^2+y^2=9$ ↓↑ $y=\sqrt{9-x^2}$ $y=-\sqrt{9-x^2}$

$y^2=4x$ ↓↑ $y=\sqrt{4x}$ $y=-\sqrt{4x}$

$x^2-y^2=1$ ↓↑ $y=\sqrt{x^2-1}$ $y=-\sqrt{x^2-1}$

(注3)

【追加問題1】
(1.1)$y=\frac{2x}{x^2+2}$
(1.2)$y=\frac{x-3}{(x-1)(x-2)}$
(1.3)$y=\frac{x^2+x-3}{x-1}$

【追加問題2】
(2.1)$y=x+\sqrt{x^2+1}$
(2.2)$y=\frac{x}{\sqrt{x^2+1}}$
(2.3)$y=x+\sqrt{x}$
(2.4)$y=x+\frac{1}{\log x}$